誰もが起こり得る脳の病気

2025年、今年も何卒当院をよろしくお願い申し上げます。

 

新年最初のブログでは、誰もが起こる可能性のある脳の病気を紹介していきます。

 

まず脳の病気には

脳梗塞脳出血頭部外傷脳内血腫脳腫瘍

など、様々なものがあります。

 

この中で、一番起こり得る可能性が高いものとして、脳梗塞が挙げられます。

 

脳梗塞の発生機序を簡単にご説明します。

脳梗塞とは字のごとく、脳内の血管梗塞詰まる)することで起こります。

原因は様々ですが、一番有名なものとして、高血圧があります。

高血圧とは血管高まることを言います。血管の圧が高まる原因に動脈硬化があります。

 

動脈硬化の主な原因は、

  • 食生活
  • 加齢

にあります。

 

食生活…日々の食生活で、塩分や脂分を摂り過ぎることは、血中コレステロール(特にLDL(悪玉)コレステロール)を増加させ、血管自体の柔軟性が失われ動脈硬化を引き起こす結果に繋ながります。

加齢…高齢になってくると、体内全体の組織筋肉関節)の柔軟性低下とともに、血管の柔軟性ももちろん失われていきます。これにより動脈硬化を引き起こします。

 

しかし、原因が食生活であれ加齢であれ、動脈硬化による脳梗塞を予防することは可能です。

(※ここで言う予防とは、100%動脈硬化を防いで脳梗塞にならないようにする意味での予防ではなく、動脈硬化によって脳梗塞なる確率をより少なくする意味での予防です。)

 

近年食生活によって起こる脳梗塞は、若年者に多い傾向にあります。

これは偏った食事(好きなものばかりを食べる)にあります。

例えば、ラーメンを好んで食べる方は多いかと思います。特に好きな方は、週4~5回の頻度、もしくはそれ以上の頻度の方もいるかもしれません。

このような方々は、はっきり言って脳梗塞になる確率を自分で高めてしまっています。

他にもスナック菓子(ポテトチップス)や高カロリー高塩分な食事も含まれます。

一概に若年者だけには留まらず、中高年にも多い傾向にあるでしょう。

そのため、食生活の見直しとともに、好きなものばかり食べることを控えましょう。

美味しいものは身体に悪い

ということです。

 

 

加齢による動脈硬化は、運動を毎日もしくは定期的に行うことで、予防できます。

先述した通り、加齢により体内の組織の柔軟性は低下していきます。そこで日頃から運動しておくことで、組織の柔軟性の低下を遅らせることが可能となります。

『健康寿命』『脳内年齢』『血管年齢』『骨年齢』という言葉は聞いたことがあるかと思います。

これはすべて、運動をすることで若く保つことが可能なものです。また余裕があれば、食生活の見直し(タンパク質やカルシウム、亜鉛や鉄分)もするとより良いでしょう。

 

 

脳梗塞は怖い病気です。

梗塞が起こる部位の違いにより、手足の麻痺とともに、感覚障害記憶障害構音障害失認・失行などと呼ばれる高次脳機能障害を引き起こします。

脳梗塞になるとリハビリをして100%元通りになることはありません。

車椅子生活になってしまう恐れもあります。

誰もが脳梗塞になる可能性があります。

内臓の病気だけではなく脳の病気にも今一度注意をはらい、生活を見直してみましょう。

 

 

脳梗塞になるとリハビリほぼ必須となってきます。

その多くは、約半年病院に入院しリハビリを行い、その後の回復状況がどのような場合でも退院となってしまいます。

これは、180日の入院期間と国で定められているためです。

回復状況によっては、退院後の生活の質(QOL)の低下を感じる方もいることでしょう。

このような方は外来でのリハビリ通院が必要となります。

しかし、全ての方がリハビリ通院できるわけではありません。

その理由として、病院でのリハビリ通院は医師の診断と処方が必要となるためです。医師が必要性を感じない場合、またはリハビリをしなくても生活できると判断した場合は、リハビリの処方を出す確率が低くなります。

 

脳梗塞後の回復が乏しく生活の質(QOL)に低下を感じている方、リハビリを希望されている方、当院までご連絡ください。