高齢化社会の昨今、介護負担の増加により、介護者側の人員が少なくなってきているという現状があります。
その為、60代以降の方々には介護予防が求められております。
介護、医療の現場には、要支援、要介護という言葉が存在します。
要支援は要支援1、2、の2段階。
要介護は要介護1、2、3、4、5、の5段階。
にそれぞれ分類されております(段階が上がるにつれて、寝たきり度が増加)。
そこでこの要支援、要介護の状態にならないためにまず知っておかなければならない言葉として、フレイルとサルコペニアという言葉が存在します。
フレイル
フレイルとは、加齢により心身が老い衰えた状態を指し、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。
フレイルは、身体的な変化だけでなく、気力の低下や社会的な変化も含まれ、適切な介入により改善する可能性があります。
フレイルの基準には、以下の5項目があります。
- 体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
- 疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
- 歩行速度の低下
- 握力の低下
- 身体活動量の低下
これらのうち3項目以上に該当する場合はフレイル、1または2項目の場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断されます。
フレイル状態になると、死亡率の上昇や身体能力の低下が起き、病気や認知症にかかりやすくなるなどのリスクが高まります。
フレイルの予防や改善には、適切な栄養摂取、定期的な運動、社会参加などが有効です。早期発見と介入が重要であり、自宅でできるチェック方法や予防法を知ることが大切です。
サルコペニア
サルコペニアは、主に加齢によって筋肉量が減少し、筋力が低下する状態を指します。
これにより身体機能が低下し、転倒や要介護状態になるリスクが高まります。
サルコペニアの原因は、加齢の他にも、病気や入院中の過度な安静などが挙げられます。
サルコペニアの診断基準は、以下のように定められています。
- 筋肉量の減少:下腿周囲長(ふくらはぎの最も太い部分)の測定で、男性で34cm未満、女性で33cm未満の場合はサルコペニアが疑われます。
- 筋力の低下:握力の測定で、男性で28kg未満、女性で18kg未満の場合は筋力が落ちていると判断されます。
- 身体機能の低下:「5回椅子立ち上がりテスト」で、座っている状態から立って座る動作を5回繰り返し、12秒以上かかる場合は身体機能が低下していると考えられます。
サルコペニアの予防や改善には、適切な栄養摂取、筋力トレーニング、早期介入が重要です。
特に、高齢者においては、サルコペニアが進行すると、骨折の危険性が増加し、生活の質(QOL)の低下や認知症の発症、死亡リスクが高まるため、早期発見と対策が大切です。
フレイルとサルコペニアの違い
フレイルとサルコペニアは、高齢者に見られる身体機能の低下に関連する状態ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。
フレイルは、身体的な衰弱に加えて、精神心理面や社会生活面の衰弱も含む広範囲な機能低下を指します。
一方で、サルコペニアは、筋肉量の減少と筋力の低下による身体機能の低下を指し、主に筋肉に関連する状態です。
簡単に、サルコペニアは筋肉の問題に特化しているのに対し、フレイルはより広範な身体的、精神的、社会的な問題を含んでいると言えます。
フレイルの状態にはサルコペニアも含まれることがありますが、フレイルはサルコペニアよりも広範囲な衰弱を示します。
両状態ともに、早期発見と適切な介入が重要であり、バランスの良い食事、適度な運動、社会参加などが予防や改善に効果的です。
以上のことより、まずは筋力低下予防のためのトレーニングや運動により、サルコペニアを予防しておくということが重要です。
サルコペニアを予防できれば、フレイルになる可能性も大幅に減少します。
⭕将来寝たきりの状態が怖い
⭕いつまでも旅行や趣味など自分のために時間を使いたい
⭕病気にかかりたくない
などと思っている方、年齢に合わせてトレーニング方法をお伝えします。
運動やトレーニングはやらなきゃいけないとわかっていてもなかなか継続が難しいものです。
時間がないという考えではなく、時間を作るという考えに切り替えることが大切です。
お気軽に当院までご連絡ください。
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肩肘手指専門リハビリ施術院/プライベートGIMでございます。