脳卒中のリハビリと装具療法の紹介

脳卒中(脳出血、脳梗塞など)のリハビリは、患者さんが日常生活に戻るために非常に重要です。リハビリでは、機能回復残存機能強化環境調整などが行われます。そのため、理学療法士作業療法士言語聴覚士(必要に応じて)の3職種が患者さんの状態に合わせたプログラムを立案し提供します。

脳卒中のリハビリをする際には必ず病期というものが存在し、3つの時期、

  • 急性期
  • 回復期
  • 維持期

に分けられております。

急性期

(発症直後から2〜3週間)

発症直後からリハビリが始まります。発症直後のためリスク管理を徹底しつつ、体の機能低下を最小限に抑えるためベッド上での関節可動域訓練などを実施します。

回復期

(2〜3週間から約6ヶ月)

専門のリハビリ施設で集中的なリハビリが行われ、退院後に最低限の日常生活が送れるよう、高次脳機能身体機能回復を目指します。

維持期

(6ヶ月以降)

自宅に戻り、回復した機能を維持、又は向上させ日常生活の自立社会復帰を目指します。必要に応じて、外来通院訪問リハビリを利用をします。

🖱脳卒中後遺症

当院では病期の中で言うと維持期の状態にある患者様へのリハビリを行っております。中には、維持期であるにも関わらず、機能改善に乏しい方もいます。

個人個人の回復状況に合わせたリハビリを行っていきます。

また脳卒中の回復状況(筋肉の緊張・痙縮の度合い)に合わせて、装具を作製しております。

脳卒中片麻痺の手のリハビリで用いられる装具療法

スパイダースプリント

 

スパイダースプリントは、特に脳卒中後の上肢麻痺や整形外科疾患で見られる橈骨神経麻痺に対する装具療法です。この装具は、手指伸展(伸ばす)機能を補助するため使用されます。

スパイダースプリントは、形状記憶合金やピアノ線を使用して、手指の伸展を補助します。

母指から小指のに装具を装着し、手指の伸展を促していきます。

リハビリ効果としては、手指の伸展機能が回復し、物を握って離す動作が可能となり、日常生活の自立度が向上します。