肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

四十肩五十肩と呼ばれる由来は、40代50代に多く発症することからと言われています。

そのため、60代70代で発症した場合でも、五十肩と呼ばれます。

肩関節周囲炎とは、肩に起こる10種類程の疾患の総称を指し、周囲炎と呼ばれています。



		

原因

明確なことはわかっておりません。

病期(病状が変化する時期) / 病期にごとの施術

炎症期拘縮期回復期と3つの時期に分けられます。

【炎症期】

特徴的な症状に、夜間痛(就寝時にズキズキと疼くような痛み)があります。このような時期は、痛みのない範囲での日常生活動作自主トレーニングを心がけ、就寝時は痛みを引き起こさないような正しい姿勢をとることが重要です。

【拘縮期】

炎症症状が治まり関節やその周辺の組織(筋肉や靭帯)が硬くなり、肩の動きに制限が出てきます。この時期は積極的な関節可動域訓練が必要になってきます。まずは動きを出すことが先決です。そのためどこの組織が硬く何が原因で動きが悪くなっているのかなど、的確な評価とリハビリをしていかなければなりません。

【回復期】

ある程度動きが認められ、日常生活上(家事など)でもほとんど問題を生じない時期です。この時期(または拘縮期の終わり)からは動きを出すことに加え、積極的な筋力強化が必要となってきます。肩にはインナーマッスルとアウターマッスルがあります。そのため1st.stabilizerであるインナーマッスルの強化が重要です。同時に、仕事・趣味に即した訓練も取り入れていくことも大切となります。

肩関節疾患に対する理解

肩関節周囲炎の中には、肩の腱板損傷というもが隠れており、それに気づかずに肩関節周囲炎と診断されることも多々あります。そのため、肩の痛みや急に腕が上がりにくくなった、などの症状が見られた場合には、早めに整形外科医に診てもらいリハビリをすることが必要です。リハビリでも痛みや動きの改善がなかなか得られない場合は、他の要素がないか再度診断してもらうか、セカンドオピニオンという選択肢もいれておくと良いかと思います。

最後に、肩の疾患が長期的な経過を辿ることは、往々にして予想ができるかと思います。しかし、施術をすることにより罹患期間(症状を患っている期間)を短縮することが可能です。肩に問題を抱えてる方は、早めに病院を受診し、適切な運動指導を受けることを勧めます。

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)に関する関連記事