筋肉を大きくする「筋肥大」と筋力を強くする「筋力向上」の違いとは?効果的な筋トレ方法・回数・重量を解説

・「筋肉を大きくしたい」

・「重いものを持てるようになりたい」

・「年齢とともに落ちてきた筋力を取り戻したい」

このように、筋トレを始める目的は人によって異なります。

実は、筋肉を大きくすることと、筋力を強くすることは同じではありません

もちろん、筋肉が大きくなることで筋力も向上しやすくなりますが、筋力には筋肉の大きさだけではなく、神経系による筋肉の使い方動作の習熟度なども関係しています。

そのため、「筋肉を大きくしたい」のか、「筋力を強くしたい」のかによって、筋トレの重量回数セット数休憩時間などを考える必要があります。

この記事では

筋肥大

筋力向上

の違い、それぞれに適した

筋トレ方法

重量や回数

の考え方について、わかりやすく解説します。

筋肉を大きくする「筋肥大」とは?

筋肥大…筋力トレーニングなどによって筋肉の断面積が大きくなること

を指します。

筋肉に普段より大きな負荷をかけることで、筋肉に適応が起こり、継続的なトレーニングによって筋肉量増加につながります。

筋肉を大きくしたい場合には、単純に「重い重量を持てばいい」というわけではありません。

重要なのは

  • 適切な負荷(怪我をしない程度)
  • 十分なトレーニング量(が重要)
  • 筋肉をしっかり使うこと(鍛える筋肉への意識
  • 継続的なトレーニング(最低でも週3回程度)
  • 栄養(PFCバランスを考えた食事)
  • 休養(筋肉を休ませること)

などを組み合わせることです。

特に筋肥大を目的とする場合は、筋肉に十分な刺激を与えながら、継続してトレーニングできる負荷設定が重要になります。

筋力を強くする「筋力向上」とは?

筋力とは、簡単にいうと筋肉が発揮できる力のことです。

例えば

  • 重い荷物を持ち上げる
  • 椅子から立ち上がる
  • 階段を上る
  • 物を押す・引く
  • スポーツで強く踏み込む

といった動作には筋力が必要です。

筋力は筋肉の大きさだけで決まるものではありません。

筋肉を動かすためには脳から神経を通して筋肉へ指令を送る必要があり、どれだけ効率よく筋肉を動員できるかも筋力に関係します。

そのため、筋肉がそれほど大きくなくても、トレーニングによって高い筋力を発揮できる場合があります。

筋肥大と筋力向上は何が違う?

筋肥大と筋力向上は関連していますが、トレーニングによって狙う適応が異なります。

▶目的(筋肥大?筋力向上?両方?)

▶トレーニングの特徴(無酸素運動?有酸素運動?等張性運動?等尺性運動?)

筋肥大

  • 筋肉を大きくする
  • 十分なトレーニング量・適切な負荷

筋力向上

  • 発揮できる力を高める
  • 高い負荷・動作の習熟・神経系の適応
  • 筋持久力向上
  • 長時間筋肉を使えるようにする
  • 比較的軽い負荷で反復回数を増やす

つまり

筋肉のサイズを大きくするトレーニング」

大きな力を発揮する能力を高めるトレーニング」

この2つは同じに見えて完全に同じではないということです。

また、実際のトレーニングでは筋肥大と筋力向上を完全に分ける必要はありません。

目的に合わせて両方を組み合わせることも重要です。

筋肉を大きくするための筋トレ方法

筋肥大を目的とする場合は、筋肉に十分な負荷をかけ、継続的にトレーニングすることが重要です。

例えば

  • スクワット
  • レッグプレス
  • ベンチプレス
  • ロウイング
  • ショルダープレス
  • ラットプルダウン
  • ダンベル運動

など、目的とする筋肉を使う筋力トレーニングが利用できます(無酸素運動メイン)。

重要なのは、最初から無理に重い重量を使うことではありません。

正しいフォームを維持できる範囲で、筋肉に十分な刺激を与えられる重量を選ぶことが大切です。

フォームが崩れると、目的としている筋肉へ、刺激が十分与えられない可能性もあります。

筋力を強くするための筋トレ方法

筋力向上を目的とする場合には、比較的高い負荷を使ったトレーニングが利用されます。

ただし、筋力向上では重量だけではなく、実際に行う動作を正しく繰り返すことも重要です。

例えば、立ち上がる力を高めたい場合には

  • スクワット
  • 椅子からの立ち上がり
  • レッグプレス

など、下半身の筋力を使う運動を取り入れます。

「握力を強くしたい」

「荷物を持つ力をつけたい」

という場合には、握る・持つ・引くといった動作を含めたトレーニングが有効です。

つまり、筋力を高める場合は、単純に筋肉を大きくするだけでなく、実際の生活やスポーツで必要となる動作に合わせてトレーニングすることが重要です。

筋肥大と筋力向上では重量・回数が違う?

筋トレでは

「何kgで何回やればいいの?」

という疑問を持つ方も多いでしょう。

一般的には

▶筋肥大では中程度の負荷で複数回繰り返すトレーニングがよく用いられます。

▶筋力向上ではより高い負荷で少ない回数を行うトレーニングが用いられます。

ただし、筋肥大は特定の回数だけでしか起こらないわけではありません。

軽めの重量でも、筋肉に十分な刺激を与え、適切なトレーニング量を確保することで筋肥大につながる可能性があります。

そのため

「筋肥大=必ず○回」「筋力向上=必ず○回」

と単純に決めるのではなく

  • トレーニング経験
  • 年齢
  • 目的
  • 体力
  • フォーム

などを考慮して負荷を設定することが重要です。

筋肉を大きくするだけでは不十分?

筋肉を大きくすることは、健康身体機能を維持するうえで重要です。

しかし、日常生活では「筋肉が大きいこと」だけではなく、実際にその筋肉を使って身体を動かせることが重要になります。

例えば

  • ベッドから起き上がる
  • 椅子から立つ
  • 階段を上る
  • 荷物を持つ
  • 歩く
  • 転倒しそうになったときに身体を支える

といった動作には、筋力だけでなく、バランス能力協調性柔軟性なども関係します。

特に中高年以降では、筋肉量の維持だけでなく、日常生活で必要となる「使える筋力」を維持することも重要です。

健康維持や介護予防では「筋肉を使うこと」が重要

年齢を重ねると、何もしなければ筋肉量や筋力は徐々に低下していきます。

筋力が低下すると

「階段がつらい」

「立ち上がるのが大変」

「重い荷物を持てない」

「歩くのが遅くなった」

といった変化につながることがあります。

そのため、健康維持介護予防を目的とした運動では、単純に筋肉を大きくすることだけを目的にするのではなく、日常生活で必要な筋力や身体機能を維持・向上させることが大切です。

筋トレは若い人だけのものではありません。

年齢や体力に合わせて負荷を調整することで、幅広い年代の方が取り組むことができます。

筋トレは「目的」に合わせて方法を選ぶ

💡筋肉を大きくしたい人

💡筋力を強くしたい人

💡健康のために運動したい人

では、適したトレーニング方法が異なります。

大切なのは

「何のために筋トレをするのか?」

を最初に明確にすることです。

▶筋肉を大きくしたい

筋肥大を意識したトレーニング

▶重いものを持てるようになりたい

筋力向上を意識したトレーニング

▶階段や立ち上がりを楽にしたい

→ 下肢筋力や実際の動作を意識したトレーニング

▶健康維持・介護予防をしたい

筋力筋持久力バランス能力などを総合的に鍛える

このように、目的に合わせてトレーニング方法を選択することが、効率的な筋力トレーニングにつながります。

肩・肘・手のリハビリでも筋力トレーニングは重要

肩・肘・手痛みケガの後にも、筋力トレーニングが必要になることがあります。

ただし、痛みや手術後の状態によっては、一般的な筋トレをそのまま行うことが適切ではない場合があります。

例えば、

  • 肩関節周囲の筋力低下
  • 腱板損傷腱板断裂
  • 肘関節周囲の筋力低下
  • 手関節手指の筋力低下
  • 骨折後の筋力低下
  • 手術後の筋力低下

などでは、現在の身体の状態に合わせて負荷や運動方法を調整することが重要です。

特に痛みがある状態で無理に重量を増やすと、症状を悪化させる可能性があります。

「筋肉を鍛えればいい」という単純な考え方ではなく

  • どの筋肉を
  • どの程度の負荷で
  • どのような方法で

鍛えるのかを考える必要があります。

まとめ|筋肉を大きくすることと筋力を強くすることは同じではありません

筋肉を大きくする「筋肥大」と、筋肉が発揮できる力を高める「筋力向上」は、密接に関係していますが同じものではありません。

  • 筋肥大では…筋肉に十分な刺激を与え、継続的にトレーニングすることが重要です。
  • 筋力向上…筋肉の大きさだけでなく、神経系による筋肉の動員や動作の習熟などが重要になります。

また、健康維持介護予防リハビリテーションでは、単純に筋肉を大きくすることだけを目標にするのではなく、「実際の生活で使える筋力」を維持・向上させることが大切です。

筋トレを始める際には

  • 「筋肉を大きくしたいのか」
  • 「筋力を強くしたいのか」
  • 「日常生活を楽にしたいのか」

という目的を明確にし、自分の体力や身体の状態に合わせてトレーニング方法を選びましょう。

筋力トレーニングは我流で行うことで十分な効果を発揮できなかったり、怪我や症状悪化につながる可能性があります。

必ず、リハビリの専門家ーソナルトレーナー指導の下行うようにしましょう。

気になっている方は、まず当院までご連絡ください。